KANSAS / LEFTOVERTURE

(1976)

 カンサスはアメリカンプログレハードというムーヴメントの中で、ボストンスティクスなどと並び称せられたバンドです。メンバーの中にヴァイオリン奏者がいるという点からして、そんじょそこらのバンドとはわけが違うんだという気がしてしまいます。
 この4thアルバム『永遠の序曲』では全盛期のカンサスの雄々しいサウンドを聴くことができます。スティーヴ・ウォルシュの伸びやかなヴォーカルは絶好調。ロビー・スタインハートのヴァイオリンは縦横無尽。そしてケリー・リヴグレンはアルバム中のほとんどの曲を手がけ、音楽的なリーダーシップを発揮しています。
 1曲目の「伝承」からカンサス節が全開です。いきなりアカペラのコーラスで始まり、スゴいギターのリフに続いてリリカルなヴォーカルパートに入るというめまぐるしい展開の妙。さらに、ラストの邦題は恥ずかしげもなく「超大作」!!このバカ度の高さは他の追随を許しません。
 その後メンバーが一人抜け二人抜け、商業的にはもちろん音楽的にも低迷期が続いてしまいましたが、往年のメンバーがほとんど戻って再結成し、相変わらずバカ度が高く爽快なカンサス節を聴かせてくれます。

2001/01/20


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