ジェネシスのベーシストでスティーヴ・ハケット脱退後はリードギタリストとしても活躍するマイク・ラザフォードのソロプロジェクト、マイク&ザ・メカニクスの4thアルバム『黄金の浜辺にて』です。前作はあまりにも大味なアレンジでちょっとキツいものがありましたが、このアルバムには極上のポップが多数含まれており、起死回生の傑作になりました。
このユニットには二人のヴォーカリストがいます。そのうちの一人、かつてスクィーズやニック・ロウのバンドに在籍し、ソロとしてもそこそこの成功を収めたポール・キャラックはスティーヴィー・ウィンウッドあたりに匹敵する実力派シンガーだと思います。彼の歌う「コーヒーもう一杯」や「OVER
MY SHOULDER」は、派手さはありませんが聴き込むほどに味のある端正な名曲と言えるでしょう。
他のジェネシスのメンバーと比べると強烈な個性には欠けるかもしれませんが、マイクだって捨てたもんじゃありません。それどころか商業的にはフィル・コリンズについで成功を収めています。
ところでスティーヴ在籍時はベースと12弦ギターのダブルネックを使用している姿が印象的でしたが、最近は使っていませんね。後期ジェネシスの曲では12弦ギターなんて必要ないか。
2002/06/19