元キング・クリムゾン、元イエス、元ELPというコテコテのプログレ歴を持つ蒼々たるメンバーからなる超スーパーバンド、エイジアの2ndアルバムです。
これだけの面子が揃えばさぞかしプログレッシヴなサウンドになるだろうと思いきや、とんだ産業ロックで往年のプログレファンの度肝を抜きました。曲の長さはほとんど3〜4分、構成はいたってシンプルで、演奏も単純そのもの。このメンバーで演る必然性がまったく感じられないのが逆にスゴいところです。
さらにスゴいのはその大仰なアレンジ。この程度の曲をこんなに分厚くするか?!といった疑問を感じずにはいられない盛り上げ方です。例えば大ヒットシングルの「DON'T
CRY」や「嘘りの微笑み」なんて、イントロを聴いただけでおなか一杯になってしまうほどです。
このように書くと、まるで私がエイジアに対して否定的なようですが、とんでもない。無意味な過剰さもここまで極めれば爽快だと思います。個人的にはジョン・ウェットンの声さえ聴ければそれだけで満足。おまけにジャケットはロジャー・ディーンだし。
2002/11/13