ABCの華麗なるデビューアルバム。邦題は大ヒットしたシングルからとって『ルック・オヴ・ラヴ』。デビュー作ながら圧倒的な完成度を誇る一大傑作です。
まず、フロントマンであるマーティン・フライの新人らしからぬたたずまいにほれぼれ。PVで見るとただかっこイイだけじゃなく、茶目っ気たっぷりな立ち居振る舞いがなんとも小粋です。バランス的にやや顔がデカいのも、かえってステージ映えしてイイんじゃないかと。(笑)
そしてなんと言ってもこのアルバム成功の影の(?)立役者はプロデューサーのトレヴァー・ホーンです。バグルスで成功しながらイエスで挫折を味わった彼がプロデューサーとしての地位を確立する足がかりをつかんだ完璧なサウンドプロダクツ。この後オーケストラヒットという武器をひっさげてZTTレーベルで大ブレイクします。
ちなみに意外としたたかだったのはドラマーのデイヴィッド・パーマー。速攻で脱退したかと思ったらちゃっかりYMOの散解コンサートに参加したり、ザ・ザのメンバーになったりとその後もあちこちで名前を見かけました。
日本でも洋楽全盛の80年代の幕開けを飾る記念碑的名盤の一枚。
2006/03/31