本国よりもむしろアメリカのカレッジミュージックシーンで人気の出たイギリスのカルトヒーロー、ロビン・ヒッチコックがソフト・ボーイズ解散後何枚かのソロ作を挟んでエジプシャンズ名義で出した5枚目のアルバムです。
アレンジの違いこそあれ音楽性そのものは、ソフト・ボーイズだろうがエジプシャンズだろうがソロだろうが、ほぼ同一線上にあると考えてよいと思います。その摩訶不思議な音楽性を語る際にどうしても思い出してしまうのはシド・バレット。このアルバムのサウンドはシドの曲と比べればはるかにタイトで完成されたものですが、独特の声質やねじれたメロディラインなど随所でシドを彷彿とさせる部分があります。その上、彼の描き出すマッドな歌詞の世界がまたシドっぽいときてます。2曲目の「THE
DEVILS COACHMAN」や4曲目「KNIFE」あたりはシドが突然復活して出した新曲と言われても納得してしまうかも。
ちなみにこのアルバムには、R.E.M.のピーター・バックがギターで参加しています。同じようにカレッジチャートで人気があった縁なんでしょうか?その後の売れ方は雲泥の差ですが…。
2004/04/12