紅一点の女性ヴォーカリスト、ソーニャ・クリスティーナをフロントに立て、クラシカルなサウンドを打ち出したバンド、カーヴド・エアの傑作3rdアルバム『ある幻想的な風景』です。
似たような方法論を持ったバンドとしてルネッサンスが挙げられますが、それぞれのヴォーカリストのキャラの違いがそのままバンドのオリジナリティの違いとなっているように感じられます。アニー・ハズラムの清楚なクリスタルヴォイスに対し、ソーニャの声はしっとりと艶っぽく迫ってきます。クラシック畑出身のダリル・ウェイが奏でるヴァイオリンがサウンド面の要となって縦横無尽に活躍しているにもかかわらず、ルネッサンスほどシンフォニックな感じが強くないのは、やはりソーニャの醸し出す妖艶さが勝ち過ぎるからかも。
冒頭の「MARIE ANTOINETTE」からいきなり、ソーニャの魅力爆発。それは、続く「MELLINDA (MORE OR LESS)」のようなリリカルな曲においても然りです。さらにライヴでは艶やかな衣装を身にまとい聴く者(観る者?)を魅了します。
そんなソーニャの魅力に最もやられたのは、後期にドラマーとして加入するポリスのスチュアート・コープランド。結婚しちゃいました。
2004/02/11