E.L.O.のセールス面でのピークは『OUT OF THE BLUE』の前後だと思います。その後徐々に失速していき解散に至りますが、リーダーのジェフ・リンの音楽面でのピークはまだまだそんなもんじゃありませんでした。数々のプロデュースとソロアルバムを挟んで、満を持しての再結成?!(実際はほとんど彼一人)待望のニューアルバムです。
ジェフ自身が「自白するよ。オレはビートルズファンとしては有罪だ」と言っていたように、骨の髄までビートルズが染み込んでいるうえに、それだけにとどまらない幅広い音楽的知識を自身の中で完全に消化し再構築しています。
以前のようなストリングスによる装飾過多な面は影を潜め、ギターが全面に出ている点が今回の特徴ですが、それ以上にメロディーの良さが際だっており、メインヴォーカルのリアルな録りとあいまって感涙ものです。特に2曲目「MOMENT
IN PARADISE」あたりのすばらしさは筆舌に尽くしがたいものがあります。
しかもジョージ・ハリスンとリンゴ・スターの参加というおまけ付き。
2001/07/12