RICK WAKEMAN / THE SIX WIVES OF HENRY VIII

(1973)

 キース・エマーソンと並んでプログレ史上で最も重要なキーボード奏者リック・ウェイクマンが、イエス在籍時に発表した1stソロアルバムにして最高傑作『ヘンリー八世の六人の妻』です。
 彼が参加したことで黄金期のイエスサウンドが確立したことからも分かるように、彼の奏でるキーボードサウンドには圧倒的な存在感があります。このアルバムでもピアノをはじめとして、ミニムーグ、メロトロン等々様々なキーボード群を自由自在に操り、スゴい勢いで弾きまくっており、内ジャケにも何台ものキーボードに囲まれた彼の写真が使われています。このあたりが、ハモンドならハモンド、ピアノならピアノを徹底して弾くことの多いキース・エマーソンとの違いでしょうか。
 中身はタイトルにもあるようにヘンリー八世の六人の妻をそれぞれインストゥルメンタル曲で表現するというコンセプトアルバム。曲ごとにちょっとずつ違うメンバーで演奏されており、イエスのメンバーもヴォーカルのジョン・アンダーソン以外はみんな参加しています。
 それにしても、このアルバムの収録曲をイエスのライヴでもソロコーナーでしっかりやってしまう図々しさはスゴいんですが、そんな彼が絶対的なリーダーシップをとれないイエスの他の顔ぶれもスゴいですね。(笑)

2005/08/29


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