フィル・コリンズが中心となってワールドワイドな成功を収めた時期のジェネシスの集大成としてベスト盤的内容で出たライヴアルバムで、邦題も『ザ・シングル・ヒッツ・コレクション:ライヴ前編』。
まさに看板に偽りなしの選曲で、アルバム『GENESIS』以降シングルヒットを連発するようになった時期限定となっており、それまでのライヴアルバムとの重複はありません。収録曲のほとんどがMTV全盛時代のヒット曲のため、このライヴを聴いていると当時ヘビーローテイションされていた各曲のプロモーションヴィデオの映像が脳裏を駆けめぐってしまいます。つくづく楽曲、映像、ツアーの三位一体攻撃で売っていたんだなぁと痛感。
もちろん単なるヒット曲の寄せ集めではなく、「THROWING IT ALL AWAY」で観客にも歌わせたり、「I CAN'T DANCE」で前列の3人(フィル、マイク、ダリル)がステージ上を練り歩いたりするなど、随所でライヴならではの盛り上がりが感じられます。特にラストで「TONIGHT,TONIGHT,TONIGHT」の間奏をはしょって間髪入れず「INVISIBLE TOUCH」へと突入する展開が意外に(?)感動的。
感動的と言えば、アルバムジャケットに長年のツアーメンバー、チェスター・トンプソン、ダリル・ステューマーが一緒に写っている点。違和感ないどころかむしろしっくりきます。
なお、この集大成ライヴは後編が控えており、そっちはさらにわくわくする内容となっています。つーことで…つづく
2004/12/11