著名なプログレバンドには大概代表曲としてレコードの片面を費やすような大曲があるものです。イエスは「危機」、ピンク・フロイドは「原子心母」や「ECHOS」、ELPは「TARCUS」といった大曲によってプログレバンドとしての確固とした地位を築きました。そしてこのジェネシスの4thアルバムにはそれらに勝るとも劣らない大曲にして超名曲「SUPPER'S READY」が収録されています。この曲によってジェネシスもついにイギリスを代表するプログレバンドの仲間入りを果たした感があります。
もちろんそれ以外の曲も最高です。オープニングを飾る「WATCHER OF THE SKIES」のイントロの荘厳なメロトロン(クリムゾンのお下がり)の響きの前には言葉もありません。スティーヴ・ハケットによるアコースティックギターの小品「HORIZONS」も含めてすべてが名曲と呼べるものばかりです。
ただライヴではピーター・ゲイブリエルが、ジャケットに見られる赤いドレスを着た狐のかぶりものをして歌ったため、ヴォーカルがマイクに入らず聞こえなかったりしたそうです。それなのにベストライヴアクトとはこれいかに?(笑)
2002/11/19