自律訓練法
A.自律訓練法とは
ドイツのシュルツとカナダのルーテなどにより開発された技法。自己暗示によって心身をリラックスさせ、
心身症や神経症の方はもちろん、一般の人にとってもストレス対策に有効な方法。
B.実際のやり方
1)実施前の注意
環境:出来れば静かで、暑くもなく寒くもない、やや暗いところがよい
姿勢:仰向けで横になり、腕は体から握りこぶし1つ分くらい離す。両脚は自然に開く。眼鏡、時計、ネク タイ、ネックレスなどは外す。衣服やベルトは、きつく感じた場合は緩める。要はできるだけ楽な姿 勢で行う。目は軽く閉じる。職場などで行う時は、椅子に座ってもできる。
2)順序
まず5,6回深呼吸を行う
↓
(拝啓公式)
「気持ちが落ち着いている」という言葉を、心の中でゆっくりと4、5回唱える
↓
(重感公式)
右腕にさりげなく注意を向けて、「右手がおもい」という言葉を、心のなかでぼんやりと4,5回唱える
↓
「左手がおもたい」4、5回
↓
「両手がおもたい」2,3回
↓
「右足がおもたい」4,5回
↓
「左足がおもたい」4、5回
↓
「両足がおもたい」
↓
「両手両足がおもたい」2,3回
(温感公式)
「右手があたたかい}4,5回
↓
「左手があたたかい」4、5回
↓
「両手があたたかい」2,3回
↓
「右足があたたかい」4,5回
↓
「左足があたたかい」4、5回
↓
「両足があたたかい」
↓
「両手両足があたたかい」2,3回
(覚醒動作)
握りこぶしを作り開く(グーバー)を2,3回
肘の曲げ伸ばしを2,3回
膝の曲げ伸ばしを2,3回
大きく背骨を延ばす
瞼を軽くこすってから、しっかりと目を覚ます
(3)実施上の注意
1.毎日3回すればよいが、最低でも1日1回夜寝る前に行う
2.実際に「重たい」とか「温かい」感覚が完全につかめるまでは、人にもよるが数週間かかるので、
気長にする。あまり力まずに、ぼんやりと誰かに言われている感じで行う。
3.出来れば毎日「実施した時間」、「どんな感じがした」などを記録する
4.いらいらする時、緊張している時、これから緊張しそうな時にやるのもよい。
5.なんとも無い時に練習してこそ、本番でもできるようになる