Turbo Linux でインターネット


はじめに

 やっとのことで、日本人のためのLinuxパッケージTubo Linuxが発売され、私の中でredhat版で挫折気味だったLinuxへの思いが、またもやむっくりと頭をもたげてきた。win98、NT5.0の発売もまだまだだだし、最近のpcunixの人気も益々上昇しているし、一丁またやってみっか。(イギリスに住むS氏よりメールあり。現地でのredhat版の人気はかなりのものとのこと。London大学Imperial Collegeでもredhat版を導入したようである。)

 さて今回のTubo Linuxは、ベースがredhat版で、それに改良を加え日本人のために、かゆいところに手が届くようになっている。私みたいなタコにもより一層フレンドリーになったようである。今度は、一発、Turbo Linuxでインターネットでもいきますか。できれば、IPマスカレードもやってみたい。アパッチ(ベンチャーズの曲じゃないよ。私も古いね。)もやってみたいな(やったからっていったてどーてことないけど、)。

ということで今回はnetwork関係を中心にせめてみっか。


1、インストール

 私のインストールしたハードは

PC dell optiplex XM590 4年前40万円ぐらいだった。
(pentium90MHz clock up to100MHz)
RAM 16MB
SCSI SB16SCSI2(アダプティク1510相当)
CDROM コンパック製SCSI 2倍速
ビデオチップ S3vision864 2MBオンボード
LAN card elecom社製 ISAバスNE2000コンパチ LD-NE20/T
modem 28800 外付け
mouse PS/2 3ボタン(メーカー不詳の安物)


なせ、わざわざSCSIのCDROMなぞ使うのかと言うと、過去に、slackware、redhat版ともインストール時にどうやってもIDEのCDROMを認識しないのだ(boot: hdc=cdrom とかいろいろやったけど)。なぜだかわからん。dosであればちゃんと認識するのに。 Linuxとdellの相性かもしれない

何はともあれ、インストールだ。
pcmciaを使わないデスクトップだったら、付属のbootdiskをそのまま使えばいいみたいよ。はじめの部分は楽勝だね。

カラーディスプレイを使うし、日本語106キーボードを使うし(ここいら辺がさすが日本のためのLinuxって感じだ。ご立派)、pcmciaは使わないし。

おっと次ぎはハードウェアの自動認識。まるでwin95みたいだ。数年前のLinuxでは考えられない親切さ。とか何とかいっていたけど、ISAのSCSIカードもethernetカードsb16も認識してくれなかった。トホホホホ。ま、いいや。次にいきましょう。

インストールメディアだ。SCSIのCDROMを選んだはいいが、SCSIカードのaha152xを認識してくれない。しょうがないのでオプションで設定してみることにした。

えーと、redhatの時と同じようにすればいいのだろう。 win95が入っていた時の、リソースをプリントアウトしたの(これ結構大事だ。win95の時のを必ず取っておくと大変便利)を見て、IRQは11だったな、IOアドレスは340だ、IDは4だった。そこで

aha152x=0x340,11,4


と入力。お、やったCDROM認識。redhatの経験が生きてきた。

インストールタイプは一応すべて(650MB)にしよう。

ネットワークタイプは後で設定するからLANもpppも後回しでここはどちらも選ばないことにした。(実を言うとLANを選んだが、どうしてもISAのLANカードを認識しないのだ。先が思いやられるな。)

さて次ぎはHDDのパーテーションだ。すべて/(root)でも能が無いのでredhat版を参考に次のようにパーテーションを切ってマウントした。パーテーションを切るCFDISKもslackwareの時のfdiskよりよっぽどわかり易くなっている。

linux swap 20MB
/ 30MB
/usr 480MB
/usr/src 300MB
/home 100MB
/usr/local 70MB

/usr はredhat版だったら350MBで足りたが、これだけないと全部インストールできなかった。 usr/local はRPMでない、いろんなソフト(例えばnetscapeなど)入れるならもっとあったほうがいいかも。


さて、それぞれのパーテーションのブロックをチェック後、フォーマットして、インストール開始!かってにやってくれて、約50分弱。

インストールが一旦終わると、マウスの設定、ps/2の3ボタンを選んだ。

今度は、肝心のXサーバーの設定だ。オートプローベを選んでみたら、見事

vision864 2MB

を無事認識

PCIだと自動認識してくれるみたいだ。(ここいら辺も、slackwareやredhatでは一発ではうまくいかなかった。)解像度などはデフォルトのやつを選んでおいた。すると、おもむろにXサーバーのインストールが始まった。

次に時間はもちろん日本の標準時間を選ぶ。 プリンタはつなげていないのでパス。

さいごにパスワードを設定し、LILOを一応MBRにインストールで無事終了。

さて、bootdiskをぬいてreboot。 おっと、立ち上がりに、画面の文字の大きさを設定することに成っている。一応デフォルトのままでspaceキーをおした。

すると、いつもながら流れるように文字が次々と。 2年前にこの文字の嵐が何を意味しているかさっぱり分からなかったが、今はだいぶ分かってきた。Linuxに慣れてきたか。当たり前だ、前に2回も挫折してっからね。

おっと、やった。scsi認識されている。確かにaha152xうんぬんが見えた。おっと、httpd、netatalk、SMB、cannaserverもろもろ、もう走っている。これは簡単そうだ。そしてみごとXDMログインの画面が出てきた。無事rootでlogin成功。


インストールした感じでは、redhat版よりさらにやさしくなっている。なんたって日本語だ。それに、おそらく、PCI関係の周辺機器は自動認識してくれると思うし、たいしたものだ。インストールに躓く人はだいぶ減るな。LANカードもSCSIカードもPCIバスにするともっと簡単だろう。




2、LANカードモジュールの組み込み

インストール時にどうしても認識してくれなかったLANカードのモジュールを組み込んでみよう。redhat版と同じようにやりゃいいんだろう。

xwindowの画面の「システム」→「カーネル」と開いていくと、kernel configuratorの画面にはすでに認識されているSCSIカードsbSCSI2のaha152xの設定がが書き込まれていた。

おもむろに「Add」→choose mudule typeのダイアログボックスでのmodule type で「eth」を選択して
「OK」をクリック するとdefine module のダイアログボックスが現れ、「which module ?」と聞いてくる。そこをクリックすると、リストボックスが現れ、私の場合NE2000コンパチだから「ne」を選択し「ok」をクリックした。

今度はset module option のダイアログボックスが現れた。おもむろに、ioを0x300、irqを10 に設定し(win95が入っていた時のデバイスマネジャのプリントしたやつを見て)、「other augments」はなんだかわからなかったので、空白のままで、「done」をクリックして、設定終了。

kernel configuratorの画面に、NE2000のLANカードの設定が加わった。 「restart kerneld」をクリックして(この操作は要らないのかもしれない。)、再起動した。

おっと、また流れるような文字の中、netatalkのデーモンの次あたりに、ethがirq=10 io=0x300で認識したとのメッセージが出た。やったね。大成功!

しかし、moduleの組み込みをCUIでやったらどうやるのだろうね(/etc/conf.modulesで設定するみたいだね。)。GUIだと簡単だ。本当にLinuxも簡単になったものだ。タコにはありがたいことよのぉ。



3、TCP/IPの設定

やっとのことでLANカードが認識されたのでTCP/IPの設定にいきますか。
redhatの時に一度苦労しているので、ここいら辺は少し慣れてきているはずだ。

条件としては、プライベートなアドレスで、ClassCの設定をしてみよう。

適当にドメインネームを決めて、いざ!

domainname fukiage.or.jp
network adress 192.168.1.0
netmask 255.255.255.0
broadcast 192.168.1.255
gateway 192.168.1.1


 一応、Linuxboxのdellと、メインで使っているasus、pentium pro のM/B NP5(pentium pro 150MHz )win95PCと、asus、pentium M/B TP4XE(pentium 100MHz)win95PCの3台をhostsとしてISAのLANカードでつなぐ。また、linuxboxを、ファイルサーバー、gatewayとして使うことにした。

IP adress name nickname
127.0.0.1 localhost jserver
192.168.1.1 dell dell.fukiage.or.jp
192.168.1.2 np5 np5.fukiage.or.jp
192.168.1.3 tp4 tp4.fukiage.or.jp

 

IP adressというのは、マシーンに付けられたadressではなく、インターフェースに付けられた番号であることを、頭に入れとかないと、後でppp接続した時頭がこんがらがってしまう。
 つまり、dellに、LANカードと、モデムが繋がっていれば、LANカードのadressとpppでプロバイダと繋がった時に割り当てられるadress(動的adress)の2つが割り当てられるわけだ。
(これがわからなくって、後に大失敗を犯すこととなる。トホホホ(~_~;)  )


さて、今度は、Linuxboxの設定をしてみっか。
xwindowの画面の「ネットワークの設定」→「ネットワーク」をクリックしていき、network configurator の画面を出す。

Names」をクリックすると、hostname,domainname,nameserver,などの記入画面が出る。
そこではとりあえず、hostnameの欄に dell.fukiage.or.jp と記入しておく。
前回のredhatのときにこの欄をlocalhostのままにしていて、大失敗してしまった経験があった。
注意が必要だ。 あとの、Domain,はfukiage.or.jpと記入し、nameserverの欄は、IPmasquaradeの時に使うのでこのまま空欄。


次に、「Hosts」をクリックすると、すでに、localhost マシンのアドレスが記入してあった。
ここは、上のhostsの表をそのまま記入した。








Interfaces」をクリックすると、すでに、localhostにあたる”lo”がに記入されていた。
これに、マシンにささっているLANカードをInterfaceとして登録しよう。
「Add」をクリックすると、Interface Typeを選ぶプルダウンメニューが現れるから、Ethernetを選んで、OKをクリックすると、Edit Ether/Bus Interfaceの画面が出てくる。そしたら、IPを192.168.1.1、netmask を255.255.255.0に設定した。
Activate interface at boot time, Allow any user to (de)activate interface の欄はいずれもチェックした。一番下の Interface configuration protoの欄はわからないので noneにした。 以上を記入し、doneをクリックし次にsaveをクリックすると、画面にeth0が登録された。



最後に「routing」をクリックする。
default gatewayを192.168.1.1
default gateway device をeth0と記入した。
(このroutingの画面がくせもので、あとでppp接続の時大失敗のもととなった。)


以上でnetwork configuratorの記入は終わったので、saveをクリックして設定終了。


4、widows95の設定


今度はクライアント側のwin95マシンの設定だ。


はじめは、TCP/IPのプロトコルを導入しなきゃらない(この時点で、いずれのPCにもLANカードが刺さっていて認識されており、Linuxboxをはじめ他2台のwin95マシンがHUBを介した10baseTのネットワークが確立していることを前提としますよ。)。

「コントロールパネル」→「ネットワーク」→「ネットワークの設定」→「追加」→「プロトコル」→「追加」→「Microsoft」→「TCP/IP」→「OK」

とやって、TCP/IPプロトコルを導入する。

次にプロパティだ。TCP/IPを選んで、
「プロパティ」→「IPアドレス」で
IPアドレスを取得を選び
IPアドレス 192.168.1.2 (もう一つのwin95マシンは 192.168.1.3)
サブネットマスク 255.255.255.0
を記入し「OK」

次に「wins設定」を選び
winsの解決をしないを選ぶ。(この部分はいろいろ難しい問題がありどちらともいえない点があるが、基本は解決しないを選ぶべきだろうな。ここの詳細は、Software Disign 1998年1月号にいろいろ書いてあった。)

「ゲートウェイ」、「DNS設定」、「詳細設定」はとりあえず「無し」の設定でいいだろう(IP masquaradeのときにはちょといじるけど)。

「バインド」は両方の項目ともチェックする

以上終わったら、「OK」をクリック


こんどは、「ユーザー情報」をクリック

コンピュータ名「np5」(もう1台のほうは「tp4」)
ワークグループ「workgroup」
コンピュータの説明「np5.fukiage.or.jp」(もう1台のほうは「tp4.fukiage.or.jp」)
として「OK」をクリック、全体の設定がすんだら「OK」をクリックして終了。


最後にhostsファイルをwindowsディレクトリに置く。
Linuxboxに置いたのと同じテキストファイルを
tab切りで作成し、hostsという名前で、windowsディレクトリに保存する。

以上が終わったら、最起動。


5、TCP/IPの確認

 さていよいよ、これで上手くLinuxとwin95がTCP/IPで繋がったはずだ。
確認してみよう。はじめはピッピッピッピピングー  そうpingだ!

windowsのdos窓から

ping 192.168.1.1

とやってみた。
おっと、やった答えが返ってきた。

こんどは、

ping dell

これもばっちし、hostsファイルがはたらいてんな。

Linuxボックスのktermから

ping np5(またはtp4)

とやってみた。

こちらもばっちり答えが。
これで確認OKだ。





6、sambaの設定

Linuxboxのほうはもう、すでにsambaのデーモンが動いているので、

/etc/smb.conf

ファイルを編集すれば
それでOK。
はじめからいろいろ難しい設定してもはじまらないので、とりあえずは、Linuxboxのディレクトリをwin95で共有できるようにするよ(この設定も奥が深くていろいろできそう。)。

うちでは、linuxboxの「public」というディレクトリを共有できるようにした。

すでにある、smb.confファイルを、smb.conf-origとでもリネームして保存しといて、新しく、
以下のようなsmb.confファイルをドスマガのPCUNIX登竜門の記事を参考に作った。

[global]
workgroup=WORKGROUP
hide dot files = no
locking = yes
dead time = 60
wide links = no
getwd cache = yes
load printers = yes

[public]
comment = for all users
path = /home/public
guest ok = yes
read only = no
printable = no


そしたら、
/home/public
というディレクトリを作って、

Linuxのディスクトップの
「ユティリティ」→「ファイルマネジャ」
を選んで、/home/publicを選んで、おもむろにマウスの右クリック
すると、いろいろ出てくるから
「permission」→「change permission」
のダイアログボックスが出てきたら、
すべての項目にチェックを入れて、自由に読み書きできるようにしてしまう。



これで、一応設定は終わりだ。
win95からネットワークコンピュータを開くと
でたでた、「dell」
というコンピュータが
それをクリックすると
「public」
というディレクトリがでれば
ばっちぐー


7、インターネット接続の設定

 はじめにモデムを認識させないといけない。
デスクトップの「ネットワークの設定」→「モデム設定」で、繋がっているポートを選んで(私の場合「cua0 つまり COM1」)、OKを押せば終わりだ。

次に、pppを設定せねばならない。
「ネットワークの設定」→「ネットワーク」→「interfaces」→「add」とやると

choose interfaces のダイヤログボックスが出るから、「ppp」を選んで「OK」を押す。
「Creative interface ppp」のダイヤログボックスが出るから、
「phone number」のところにプロバイダの電話番号を入れる。
次に、うちのプロバイダは、PAP証認だから「Use PAP authentication」のところをチェックして、
その下の欄には何も記入しなかった。

次にこのダイヤログボックスの下のところの「Customize」をクリックする。
すると「Edit PPP interface」のボックスが現れる。


はじめに「Hardware」をクリックし、
Hardware flow を有効にし、
Abort connection on wll-known errorsをチェックした
他の2項目はノーチェック

モデムスピードを115200
モデムポートを /dev/modem

オプションはわからないので空欄


次に「Communication」をクリックする。
modem init string の欄に ATZ
modem dial command  の欄に ATDT
(うちはトーンダイアルなので)(パルスダイアルなら ATDP)
Phone number の欄には プロバイダの電話番号を記入。
下の欄は PAPの場合何も記入しない。

次に「Networking」をクリックする。
このボックスは
Set defoult route のところのみチェックして他は何も記入しなかった。
(この Set default route というのが始めわからなくて、はまってしまった。つまり、pppが繋がった時、pppをデフォルトのルートにするという意味なのである。まえの、TCP/IPの設定で、デフォルトゲートウェイを192.168.1.1にしてしまってあったので、pppで繋がった時に、pppがルートにならず、パケットが上手くpppのほうに流れなくて、失敗してしまったのであった。この失敗は後に述べます。)

最後に「PAP」をクリックして
Send username の欄に 自分のアカウントを記入、
下の欄の
Username のところにも一応 アカウントを記入
Secret のところに暗証番号
を記入した。


以上終わったら、「Done」→「Save」をクリックして
終了。

interfaces にppp0が追加された。



最後の最後に、
Names
をクリック
Nameservers の欄にプロバイダのDNSのアドレス(普通2アドレス)を記入して
ほんとの終わり。




はやる気持ちを押さえつつ
デスクトップのモデムのアイコンをクリック
赤のボタンが黄緑に変化
すると、モデムがぴぴぴとダイアルしているぞ。
やったネゴシエーションもやってる。

おもむろにktermから、
ifconfig
と入力。
lo    Link encap:Local Loopback
    inet addr:127.0.0.1 Bcast:127.255.255.255 Mask:255.0.0.0
    UP BROADCAST LOOPBACK RUNNING MTU:3584 Metric:1
    RX packets:458 errors:0 dropped:0 overruns:0
    TX packets:458 errors:0 dropped:0 overruns:0

eth0  Link encap:10Mbps Ethernet HWaddr 00:00:E8:D4:30:BE
     inet addr:192.168.1.1 Bcast:192.168.1.255 Mask:255.255.255.0
     UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1
     RX packets:3914 errors:0 dropped:0 overruns:0
     TX packets:2728 errors:0 dropped:0 overruns:0
     Interrupt:10 Base address:0x300

ppp0  Link encap:Point-Point Protocol
     inet addr:203.179.5.142 P-t-P:203.179.5.6 Mask:255.255.255.0
     UP POINTOPOINT RUNNING MTU:1524 Metric:1
     RX packets:9 errors:0 dropped:0 overruns:0
     TX packets:9 errors:0 dropped:0 overruns:0
おっと、
ol,eth0,ppp0の三つが動いてる。
やった。


つぎに、
route
と入力

するとガチョーン、何も表示されない。

ためしに
ping www.fureai.or.jp
とやってみたが、返ってこない。

どうも繋がっているが、routeが上手く通っていないようだ。
どうしてだろうどうしてだろうと、
ここで、2日ばかり悩んだ。

そういえば、あの、routing のところのデフォルトゲートウェイってのが、いけないんじゃないの。
パケットの流れが、pppで外にいかず、みんなデフォルトゲートウェイの192.168.1.1にいってしまうのではないのか。

試しにデフォルトゲートウェイの欄をみんな空欄にした。

そして、再び、モデムのアイコンをクリック、
繋がったところで、
route

Kernel IP routing table
Destination Gateway Genmask Flags Metric Ref
Use Iface
mo-mx02.fureai. * 255.255.255.255 UH 0 0
0 ppp0
192.168.1.0 * 255.255.255.0 U 0 0
6 eth0
127.0.0.0 * 255.0.0.0 U 0 0
1 lo
default mo-mx02.fureai. 0.0.0.0 UG 0 0  
1 ppp0 #これを見るとデフォルトルートがppp0に成っているのが分かる


やったやりました、routeが通っている。

つぎに
ping www.fureai.or.jp

PING www.fureai.or.jp (203.179.5.2): 56 data bytes
64 bytes from 203.179.5.2: icmp_seq=0 ttl=254 time=188.6 ms
64 bytes from 203.179.5.2: icmp_seq=1 ttl=254 time=170.1 ms
64 bytes from 203.179.5.2: icmp_seq=2 ttl=254 time=190.1 ms

--- www.fureai.or.jp ping statistics ---
5 packets transmitted, 5 packets received, 0% packet loss
round-trip min/avg/max = 160.4/177.8/190.1 ms


おっと返ってきました返ってきました。
やっと成功した。

やれやれ。

やっとのことで、pppでプロバイダと繋がった。


8、IPマスカレード

 本当はnetscapeやろうと思ったけど、phtのftpサイトにrpm版のcommunicatorが登録されて、それをglintを使ってただインストールすればいいだけだったので、話の種に成らないので中止。


 さてと、いよいよIPマスカレードの設定にいってみましょう。
これを使えば、Linuxboxをダイアルアップルーターに仕立てて、それにTCP/IPで繋がっている、複数台の(といっても、家では、まだ2台だけど)win95マシンからインターネットの世界に丸ごとつなげてくれる。Linuxを使っているなら、これを使わなきゃ損損損損損損.......


はじめはkernelの再構築をしなければならないけど、結果論でいくと、インストールした時にマスカレードは有効になっているみたい。タコにはありがたいね。


理屈はあるが(私自身も良くわかっていない。)、次のコマンドをプロンプトから入力すれば、OKよ。

はじめは、IPマスカレードのモジュールを組み込むよ。
/lib/modules/2.0.3.1/ipv4
にあるモジュールを modprobe コマンドで組み込む。


modprobe ip_masq_quake
modprobe ip_masq_vdolive
modprobe ip_masq_cuseeme
modprobe ip_masq_raudio
modprobe ip_masq_irc
modprobe ip_masq_ftp



と打ち込む。


つぎに、モジュールを制御するユーティリティーコマンドの/sbin/ipfwadom コマンド(このコマンドもインストールしたらすでに入っていた。)を次のように打ち込む。



/sbin/ipfwadm -F -a m -S 192.168.1.0/24 -D 0.0.0.0/0
/sbin/ipfwadm -F -p deny


これで、Linux側の設定は終わり。

次にwin95側の設定だ。

コントロールパネルのネットワークコンピュータのTCP/IPのプロパティを変える。
DNS設定で、DNSを使うにする。ホストを、プロバイダのDNSサーバを記入する(例えば、 ns.bekkoame.or.jp)。ドメイン名を記入する(例えば、 bekkoame.or.jp)。
DNSサーバーの検索順のところに、プロバイダのネームサーバーのアドレスを2つ記入する。

ゲートウェイのところにLinuxboxのIPアドレスを記入(例えば、 192.168.1.1)。

IPアドレスのところは、win95マシン自身ののアドレスを記入(例えば、IPアドレスを 192.168.1.2  ネットマスクを 255.255.255.0)

以上記入してマシンを再起動。

そしてドスプロンプトから

ping www.bekkoame.or.jp

とかやってみると、見る見る反応が返ってくれば、OKよ。

そこでおもむろに、IEを起動。
おっと、やりました。
Linuxボックスをルーターにして、インターネットに繋がり、
ブラウズOK。

やってみると意外と簡単だった。
さすが、turbolinux。カーネルをいじらなくてもできちゃう。
タコにはありがたいね。


9、マスカレードのon offを簡単に

IPマスカレードを設定すると、Linuxbox自身がルーターになっているので、Linuxboxから、ブラウザーが使えないのであった。マスカレードのon offをスマートのしたいなと思ってたら、手ごろなスクリプトファイルがありましたよ。「蕗出版の新版Linuxでインターネット」に載ってました。

はじめに、modprobe でモジュールをくみこむ部分は
/etc/rc.d/rc.local
に記述して、起動時に組み込んでしまう。

次に以下のようなipmasqという名前のスクリプトファイルをさくせいし、適当なディレクトリ(本では /home/sbinにおいている。)置きましょう。


#!/bin/sh

case "$1" in
start)
    /sbin/ipfwadm -F -a m -S 192.168.1.0/24 -D 0.0.0.0/0
     /sbin/ipfwadm -F -p deny
     /sbin/ipfwadm -I -p accept
     /sbin/ipfwadm -O -p accept
     echo "Firewall & masquarading rules set"
     ;;
 stop)
    /sbin/ipfwadm -F -f
     /sbin/ipfwadm -I -f
    /sbin/ipfwadm -O -f
     ;;
 *)
   echo "Usage:ipmasq {start|stop}"
    exit 1

esac

exit 0



そしたらこのファイルを所有者(root)が、実行可能なように chmod コマンドを使って以下のようにする。

chmod u+x /home/sbin/ipmasq


プロンプトから

/home/sbin/ipmasq start

と入力するとマスカレードが有効になって、

/home/sbin/ipmasq stop

と入力すると、マスカレードが無効になって、linuxboxから
ブラウザが使えるようになる。

これでばっちり。


10、kerneld によるオンデマンドppp接続

IPマスカレードもどうにか設定できたし、あとはオンデマアンドでppp接続できれば完璧ダイアルアップルーターになるのだ。

今回は、kerneldを利用してオンデマンドpppをやってみましょう。
理論はこうだ。

行き先の分からないパケットを受け取った場合、カーネルがkerneldデーモンにリクエストをおくる。
kerneldは /sbin/request-routeプログラムを実行し、リクエストを処理し、ppp接続となる。

はじめに /sbin/request-route というスクリプトファイルを作成する。
私の場合

#!/bin/sh

LOCK=/var/run/request-route.pid
CHATFILE=/etc/ppp/ppp-on-request
ACCOUNT=hogehoge    #自分のアカウント
TELEPHONE=1234567    #プロバイダの電話番号
export TELEPHONE

if [ ! -f $LOCK ] ; then

## Tune parameters to pppd, including the idle-disconnect option.

     /usr/sbin/pppd modem crtscts /dev/modem 115200 \
     noipdefault defaultroute idle-disconnect 300  \
      +ua /etc/ppp/fureai.pap connect $CHATFILE


# # Timer to be killed by ip-up, tunable! Check kerneld delay as well #
     sleep 60 &
     sleepid=$!
     echo $sleepid > $LOCK
     wait $sleepid
     rm -f $LOCK
     exit 0
else
     exit 1
fi

そして、実行可能なように、
chmod u+x /sbin/request-route
としておく。 ( chmod 700 /sbin/request-routeでもいいや)

PAP認証のための /etc/ppp/fureai.pap   (別にどういう名前のファイルでもいい)をつくる。
内容は

hogehoge  #自分のアカウント
kot876  #パスワード


そして誰にも見られないように
chmod 400 /etc/ppp/fureai.pap
としておく。


さいごに /etc/ppp/ppp-on-requestというチャットファイルを作る。


#!/bin/sh

exec chat -v                                   \
   TIMEOUT        6                          \
    ABORT        'nBUSY\r'                    \
    ABORT        '\nNO ANSWER\r'               \
    ABORT        '\nRINGING\r\n\r\nRINGING\r'    \
   ''             \\rAT                      \
   'OK-+++\c-OK'   ATH0                        \
   TIMEOUT       30                           \
    OK          ATDT$TELEPHONE                 \
   CONNECT      ''                             \


さいごに
chmod u+x /etc/ppp/ppp-on-request

とやれば完了のはずだ。
さていよいよ試運転

11、win95からのオンデマンドppp

さて、win95からオンデマンドでマスカレードがうまくいくか。
IE(インターネットエクスプローラー)の「表示」をクリックして、「オプション」を選択する。
そして、「接続」のタブを開き、「必要時にインターネットに接続」の項目のチェックをはずしてOKだ。

 いよいよ、IEを起動。するとやってますやってます。Linuxboxからダイアルしている。やったインターネットに繋がった。

 そして、そのまま放置すると5分(300秒)で自動的に回線が切れた。request-roteもうまくいっているようだ。万歳万歳と一人で喜んだ。これでばっちり!


ところがところが、わ!回線が切れたと思ったら、IEを起動していないのに勝手にダイヤルし始めちゃった。
なんだよ、ダイヤルせいなんて誰もいってないぞ。勝手にダイヤルするな。

どこがおかしいんだろう。いろいろやってみた。

win95マシンがlinuxboxに繋がっていなければ、かってにダイヤルしない。
win95が立ち上がり、カーソルの砂時計が見え始める頃かってにダイヤルし始めるようだ。

そうだ、ウイルスバスターが起動する頃にダイヤルするようだ。おそらく、ウイルスバスターがLANで繋がっているPCを確かめるためにパケットみたいのを出してんのかな?

さっそく、ウイルスバスターを起動しないようにした。すると、win95起動時に勝手にダイヤルしなくなった。これでばっちりかなと思ったら、しばらく経つと、また幽霊のように勝手にダイヤルが始まってしまう。駄目か。トホホホホホ。

一人で悩んでてもしょうがない。niftyのFUNIXのLinuxの会議室でものぞいてみるか。
するとありましたよ。私と同じ悩みを持っているのが。

その関係のツリーをたどっていくと、原因はなななな何と、win95のソフト自体がタコであるという結論であった。

つまり、Linuxの場合、行き先の分からないパケットが来た場合、
/etc/host.conf
で規定している順番で行き先を探すようになっている。

はじめは、hostsファイルに載っているIPアドレスを探す。
そこに無ければ、はじめてネームサーバを探すようになっているのだ。

ところがどっこい、win95のTCP/IPの場合、はじめからhostsファイルは無視して、ネームサーバを探すようなのである。それで、ネームサーバーを求めて、pppしてしまうのであろうとのことであった。
ここいら辺がwin95の限界か。なかなか上手くいかんな。

win98ではこういう所を改善してほしいですよね。

次はtelnetでpppしてやってみるか。
 

12、telnetでppp−on


最後の手段だ、win95のtelnetソフトを使ってlinuxboxにrootでログインしppp−onを起動して、マスカレードでインターネットといくしかない。


結果からいくとだめであった。win95のDOSボックスからtelnetを起動してrootでログインしようとしてもincorrectとなってどうしてもログインできないのだ。Linuxのpasswordのところを見てもおかしくないし。またもや挫折か。

telnetソフトをteratermproに変えても同じだった。turbolinuxの問題かな。

13、これからどうする

 redhat、Turboといろいろいじくってみて、ネットワーク関係を、テキストベースでどんな風に設定するのか少しわかってきたような気がする。

私が思うに、win95ユーザーのLinuxへのとっかかりは、やはり,GUIをベースにしたredhatやTurbo、debianでいろいろやってみて、ある程度経験してから、大御所、CUIベースのslackwareに移行していくのも良いのではないかと思えてきた。

redhat、Turboと使ってきて、挫折続きだが、今となっては、ブラックボックスの少ないslackwareにもう一度挑戦してみたい気がしてきた。Linuxはslackwareに始まり、slackwareに終わるのかな?

でも、マスカレードまで行けたので、ひとまずは良いかと自己満足し、次なるslackwareに闘志が湧いてきた。



参考

Redhat Linux事始め(前回トライしたredhat版のTCP/IPの設定とsambaによるファイルサーバ)

前原輝雄編「新版Linuxでインターネット」 蕗出版 これは大変参考になった本だ。redhatとslackwareの細かい設定の違いが示されていて、大変良かった。私の右座の書となった。

山崎康宏、はねひでや監修「Linuxパワーガイドブック」 技術評論社 少しLinuxをかじってから読むと、大変参考になる本。超初心者を過ぎた初心者向き。


ご意見ご感想待ってます mail adress fukiage@fureai.or.jp

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