ジョン・フォックス率いる第1期ウルトラヴォックスのベストアルバムです。
デビュー曲「DANGEROUS RHYTHM」をはじめとしたシングル曲を中心にほとんどオリジナルアルバムに収録されている曲で構成されているものの、唯一未収録だった2ndシングル「YOUNG
SAVAGE」を冒頭に収めたことがこのアルバムの存在価値を高めています。とにかくこの「YOUNG SAVAGE」、疾走感あふれるソリッドなギターのイントロに導かれて早口言葉のような性急なジョンのヴォーカルが炸裂する実にスリリングなナンバーで、かっこいいことこの上なし。そして2曲目に3rdシングル「ROCKWROK」でたたみかけてくる曲順も心憎い構成です。この冒頭2曲を聴くと、ニューウェイヴとはつくづくパンクから派生したものなんだなぁと実感します。
ただし曲順ってことで言うと、最後が「MY SEX」〜「HIROSHIMA MON AMOUR」と続くのはちょっと芸がない感じもしますが。
ミッジ・ユーロ主導の第2期ウルトラヴォックスやフォロワーのゲイリー・ニューマンらがブレイクした時代に、オリジネイターの偉大さを知らしめるに足る内容のベスト盤です。
2006/01/30