ソロ、トリオ、ヴァイブとのデュオ、サックスのバッキング等々、いかなる形態でもその類い希なるセンスが光るヴァーサタイルなピアニスト、チック・コリア(p)がフュージョンのはしりとも言うべきサウンドを確立したグループ、リターン・トゥー・フォーエヴァーの1stアルバムです。
チックとともにジョー・ファレル(fl,ss)、スタンリー・クラーク(b)、アイアート・モレイラ(ds)らが奏でるサウンドはスリリングでありながら実にピースフル。特に24分にも及ぶ「SOME
TIME AGO〜LA FIESTA」では、独特のくぐもった雰囲気から徐々に燃え上がってゆき、最終的にものスゴい高揚感に達する極上の楽園サウンドを創造しています。
水上を漂いながら、徐々に大空へと飛翔していくカモメのジャケが象徴的で実に秀逸。
2003/11/08