このアルバムはそれまでのビーチ・ボーイズの一般的なイメージからあまりにも逸脱してしまったため、セールス的には惨敗だったそうですが、紛れもなく天才ブライアン・ウィルソンの一大傑作であり、ロック史上に燦然と光り輝く名盤です。
全曲通して粒ぞろいですが、やはり極めつきは8曲目の「神のみぞ知る」。荘厳なイントロに導かれて始まり、寄せては返す波のようにタイトルを連呼しながら徐々に消えていくエンディングの美しさは、ロック、ポップス史上でも最高の部類に属することに疑問の余地はないでしょう。
実はこの後、これを上回る名盤ができるはずだったのに、次作『スマイル』はブライアンが壊れてしまい、結局未完成でした。あぁ、もっと彼が精神的にタフだったら…逆にこんな繊細な名盤は作れないか。(苦笑)
2001/08/16