STAN GETZ JOAO GILBERTO /
GETZ/GILBERTO

(1963)

 白人テナーの最高峰スタン・ゲッツ(ts)がジョアン・ジルベルト(g,vo)と共に、ボサノヴァという音楽ジャンルを世界に広めた大ヒットアルバムです。
 元々はクールジャズのゲッツが、ヴァーヴ移籍以降はウォームなスタイルに転身。前作でチャーリー・バード(g)と組んで、既にボサノヴァにチャレンジしていましたが、本作ではジョアンを始めボサノヴァの始祖的存在のアントニオ・カルロス・ジョビン(p)もフィーチャーし、より本格的なボサノヴァを完成させました。ここからはボサノヴァの代名詞的な名曲「イパネマの娘」もシングルヒット。ジョアンと当時の彼の妻アストラッド・ジルベルト(vo)のヴォーカルの掛け合いの後、ゲッツのテナーもまた軽やかに歌っています。
 こういったある意味企画ものでのプレイなので、この人本来の魅力とは違うのかもしれませんが、これはこれで紛れもなくゲッツだし、偉大なる足跡だと思います。
 

2004/04/24


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