エリック・ドルフィー(as,bcl,fl)がブッカー・リトル(tp)との双頭コンボで炸裂した、ファイヴスポットでのライヴ盤です。
ドルフィーのプレイを表するのに、アブストラクトという言葉が使われることが多いですが、ホントによくもまぁこれだけ脈絡のないフレーズが次から次へと沸いてくるものだと驚きます。調性の中でなぜこれほどまで自由に飛翔できるのでしょうか。常人の理解をはるかに越えた彼の創造する音楽は、もはやジャズどころか地球上の音楽ですらないような気がしてしまうほどです。
また、共演した夭折の天才ブッカー・リトルも鬼気迫るプレイをしており、全編通して実にスリリングな演奏となっています。
ただ、このアルバムだけではドルフィーの幽玄なフルートの音色を聴くことができません。Vol.2と馳せて聴きたいものです。
2002/03/12