 |
|
イギリスのポップ界で最もビッグなスターの一人、エルトン・ジョンの絶頂期の傑作アルバムです。
本来は内省的なシンガーソングライターだったはずなのに、作品を出すごとに売れていき、飛ぶ鳥を落とす勢いのメジャーなエンターテイナーになった時、彼とその相棒のバーニー・トーピンは「今なら何をやっても売れる」と確信したんじゃないでしょうか。そこで自分たちの過去を総括するような自伝的内容のコンセプトアルバムを出したというのが通説です。
こんなに派手なジャケットのわりには、前後のアルバムと比べると、核となる大ヒット曲が収録されていないこともあり、全体を通して地味な印象を受けますが、「僕を救ったプリマドンナ」をはじめヴァラエティに富んだ佳曲が続き、聴くほどに味わいが増します。アメリカでも大成功した彼ですが、やっぱりイギリス人なんだなぁと改めて納得。
そんな渋めの内容ですが、結局「ビルボード初登場で一位を獲得した初めてのアルバム」って金字塔を打ち立ててしまったそうです。やっぱり、何をやっても売れてしまったわけですね。
2005/10/31