[霞ヶ浦町水族館]
(かすみがうらちょうすいぞくかん)
外観


 日本第2位の面積を誇る湖、霞ヶ浦。
 霞ヶ浦と言えば、まだ北海道で学生をやっていた時代、「浦」とつくのだから実は海ではないか? と密かに思い続けていたとかいないとか。
 ちなみに「土浦」や「浦和」は「浦」がつくので千葉(東京湾沿い)にある漁師町と本気で思っていたのは、秘密中の秘密である。

 脱線。

 この水族館は、その名の通り「霞ヶ浦」のほとりに建てられ、湖を望むと風光明媚と言って良い光景が眼前に展開されます。
 町立の水族館であるが、実は町立というか自治体管理の水族館は意外に多い。
 自治体管理の水族館の特色として、やはり学習的効果を狙ったモノが多く、子供の入場料が安いか無料のところが多いコトが上げられるでしょう。
 ここ霞ヶ浦町水族館も多聞にもれず入場料は安い。大人でも310円と非常にリーズナブルです。
 水族館の運営には結構な資金がかかると聞いたことがあるが、自治体が管理しているとはいえ、来場者数といい金額といい、やって行けてるんだろうかちょっと心配になったりもする。


 早速水族館の説明に移りましょう。
 まず外観。見ての通り八角形の外壁ととんがり屋根を持つ建物が三つ組み合わさって成るという構造をしています。
 外観の状態も結構きれいな状態を保っており、明るい外壁とブラウンの屋根という配色は周囲の景観を壊さず、上手く調和しています。
 こう言うのもなんですが、小規模な淡水系水族館の割に、なかなか洒落たデザインセンスをしています。

 map  赤線は説明するための便宜上の見学経路です。
 実際の見学経路とは異なります。
 予めご了承下さい。

 さて、内部もやはり八角形の壁に囲まれた部屋が三つ、という構成になっていて、それぞれの部屋で展示内容を変えています。

<左の部屋(入り口すぐの部屋)>
 入り口から最初の部屋に入ると、まず直径150cm程の円筒形水槽が迎えてくれます。
 アロワナ、ガー、淡水エイが泳ぐ水槽で、内部照明が明るく本来見やすいハズなのですが、円筒形という形状とアクリルガラスの厚さがネックになり、かなり酷く湾曲して見えて思ったほど良くは見えないのがちょっと残念。
 この部屋の壁際はいわゆる多段型水槽になっていて、入り口側から奥にかけて、「フナ/コイ」、「淡水スズキ」、「ブラウントラウト/ウグイ」、「イトウ」という配置がなされていますが、時期かその年によるのか、多少の展示魚の入れ替えがあるようです。
 水槽内の魚体はそれほど傷もなく、良好な状態を保っていました。
 フナの水槽は魚体に触れるタッチプールになっているようです。

<中央の部屋>
 図の「コイ/ソウギョ」と書かれた水槽は、上方解放式となっていて、この水族館で最大の水槽の一つとなっています。
 中に泳ぐは充分巨大に育ったコイとソウギョ。どちらも霞ヶ浦周辺水域に生息するサカナです。
 壁側には30〜60cm程度の水槽が並べられ、やはり霞ヶ浦周辺で見られる水棲生物(ほとんど魚類)の展示が行われていました。
 行く度に内容が少しづつ変わっているので、不定期的に展示内容を変えているものと思われます。
 中央の部屋に入る手前にちょっと大きな水槽があります(赤く塗った部分)が、ここにはアジアアロワナが展示されていました。
 ワシントン条約で取引が制限されている魚種だそうですが、あえてココで展示する必要も無いんじゃないかなぁ、とか思ったり。
 オレンジの発色も良好で、魚体の状態も良いようです。

<一番奥の部屋>
 こちらは前2つとは趣が異なり、熱帯魚の展示がメインとなっています。
 部屋の照明を落とし壁も黒くしているため、相対的に水槽内が明るく見えるので、熱帯魚の発色が鮮やかです。
 ただ、ちょっと展示の配置に統一性が感じられない部分が多く、ピラニア水槽の隣にイワトコナマズを置くなど、少々ごった煮なカンジです。
 魚種は割とポピュラーなモノが多いのですが、「ポリプテルス科」のサカナが4種いるのが印象的です。
 特にハデな色カタチをしているわけではないのですが、「トカゲ」見たいな顔をした変なサカナです。
 また、海水棲と淡水棲の展示がちょっとゴッチャになっていたりもするのも、ご愛敬と言った所でしょう。この展示は楽しめれば良いと思います。
 ヨツメウオの展示がちょっと良い感じです。

 忘れちゃイケナイ定番展示
 アマゾン川流域の大型淡水魚展示。
 特に珍しさは無いけど、1mオーバーのサカナが目線より上を泳いでいるというのは、いつ見ても怖い。
 水槽内にデコレーションは無く、無機質な水槽の中を巨大魚が泳ぎ回る絵はシュールと言えます。


<周辺>
周辺
 水族館の周囲は芝生が敷かれた広場や、コイの泳ぐ池、噴水などがあり、軽く食事の出来る店もあります。
 また、水洗トイレも完備され、駐車場もそれなりの広さを持ち、さらに土手を登れば霞ヶ浦が一望出来ます。
 水族館を含めてレジャーとして行っても楽しめそうな所です。
 なお、周辺水域は、バス釣りなどは現在禁止されています。

<交通>
 基本的にクルマを推奨します。
 バス等の運行は未確認ですが、土浦駅から出ているようです。
 位置的には「歩崎公園」内に位置し、出島町の先端部近くにあります。霞ヶ浦大橋(有料)よりクルマで10分程度。土浦からだと20分くらいで着きます。
 国道354号線を土浦方面から霞ヶ浦大橋方面に向かって走ると看板が出ていますので、湖方面へ曲がるとあります。


<INFO>
 入場料:310円(おとな) 150円(小/中学生)
 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、12月28日〜1月1日
 開館時間:午前9時〜午後4時30分
 住所:土浦市霞ヶ浦町坂910-1
 電話:0298-96-0722


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