Posted by 森脇正吾 on September 12, 1998 at 23:30:02:
マエバさん、お約束のディープネタです。
さて、ガンスミにライディング・ビーンの主人公ビーン・バンデットがサブキャラクターとして登場したのか。その理由をお話しする前に少しOVAライディング・ビーンについて、お話ししなければなりません。
ライディング・ビーンは普通のアニメとは少し違った方法で製作されています。もし、ビデオかレーザーディスクをお持ちでしたらスタッフリストを見てください。普通の作品には必ずある脚本の文字が無い事にお気づきでしょうか。そう無いのも当然、ライディング・ビーンには脚本が無いのです。
次は、園田先生のこの作品での肩書きを見てください。いつもならキャラクターデザインとだけあるのが、この作品に限って「原作・監修」とあります。実はこの作品、設定も物語も絵コンテまで園田先生が一人でこなしているのです。絵コンテも脚本なしに書かれており、絵コンテが脚本の代わりをしているのです。簡単にいえば、ライディング・ビーンは園田先生の原作によって製作された初のアニメという事なのです。(余談ですが、園田先生の絵コンテは実物を見たことはないのですが、関係者から聞いた話ではアニメーター泣かせの壮絶なものだそうで、自分が描かない事をいいことに無理な注文を言いたい放題しているそうです。その辺は完成した作品を見れば納得してしまいますね)
このあと、園田先生が勤めていたアートミックが制作会社から製作会社へと一本立ちし、そのさいこれまでアートミックが関係した作品の著作権が分散することとなり、なんとライディング・ビーンの著作権はアートミックとユーメックスと園田先生の3つ割れてしまったのです。(正確には少し違うが)
園田先生がこのとき手にした著作権は、ビーン・バンデットを自分の漫画で使っても良い。ただし、わき役で主人公にした漫画はライディング・ビーンと言う題名を使用していない場合でも不可、またビーンの愛車バフの使用禁止と
いうものだったそうです。(これは、本人から聞いたから間違い無い事実)
これが、今回の件の理由です。園田先生はもっとも愛着あるキャラクターの一人である、ビーンをそのまま眠らせるのが嫌でガンスミの脇キャラで登場させたのです。ほとんど主人公級の扱いで。
本人に確かめた訳ではありませんので真実は闇の向こうですが、ガンスミをビーンのために用意したのではないかと思えるのです。考えても見てくださいガンスミの主人公の名前、そうOVAでのビーンの相棒と同姓同名のラリー・ビンセントなんですよ。ガンマニアという設定まで同じで。それに、あの最終回のビーンのセリフ。みなさん、どう思われます。
それと、そんな訳でコミックノイズィに4回だけ連載されたライディング・ビーンはお蔵入りだそうです。単行本になる可能性はほとんどないそうですのでコミックノイズィを古本屋で見かけたら即ゲットです。掲載号はvol. 6・7・8・9です。
園田先生は、昔の漫画を世間に出すのを極端に嫌います。もし、もう一度ライディング・ビーンの漫画の話があっても昔の原稿分は無かった事にするはずですので、その辺の望みは捨ててください。
ところで、こんな記事を書く私は誰かお疑いでしょう。でも、今のところ秘密です。そんな人はいないと思いますが、どうしても知りたい方はマエバさんにお聞きください。(笑)
次回予告「園田先生の秘密その1」