小学校の校歌
茨城県で生まれた私は小学5年生になって二週間で東京へ引っ越したた め、この小学校を卒業したのではないが、卒業した東京の小学校校歌は全 く記憶がないのに、ここの校歌はメロディーと歌詞の大半を憶えている。 数年前に両親と家内を連れてこの小学校を訪れた。建物は新しい建物に なっていたが、遊具類はほとんど当時の場所にあり、校門を入ったところ に校歌の碑があり、思わず歌ってしまった。 1年生の初めての夏休みの前日、終業式を終えて帰宅した私は、学校へ 帽子を忘れてきたことに気づき、母と取りにいき、明日からの絵日記を待て ず、そのことから書き始めた。その絵日記は今も大事に保管している。 太平洋が近く、また山にも近く、小高い場所に建っていた学校のすぐ近くを 列車が走っていた。いつも決まった時間に通る特急列車は「もうお昼だ」の 合図であった。 時々昇降口でDDTを頭からかけられて真っ白になったこと、冬は皆が袋を 持って海岸に行き、砂を取っては学校へ戻って校庭にまいて、また海岸へ と繰り返したこと、上級生の教室から歌声が聞こえ、「○年生になったらあ の歌が歌えるんだ」ととても楽しみに思ったこと、等々小さい頃の記憶は意 外に鮮明に残っているものである。 小学校に楽譜をお願いしたところ、見えにくい楽譜しかないから、と楽譜作 成ソフトでわざわざ作ってお送り頂いた。ご好意に感謝している。 そして東京へ。頭も坊主から坊ちゃん刈りに変わった。 ただ、この小学校の校歌は憶えていないので、楽譜を入手出来次第という ことにする。