混声合唱とピアノのための組曲
刻(とき)の彼方へ より
作詩 山本 瓔子 作曲 松下 耕
芽生え
あでやかに
花は 咲く
二度と こない 今日を
生き生きと 咲く
朝の光を いっぱい あびて
輝いて 輝いて
今日を 百日のように 千日のように
暗い 土の 中が あった
張り巡らした
細い 根っこ
その源から
いのちを 削って 芽生えさせた
根っこは そんな昔は 語ろうとせず
人に 見られる こともなく
凛と 張っている
あでやかに
花は 咲く
花を見る ひととき
根っこの 営みに
思いを 巡らせた ことが
あっただろうか
花の まえに たたずんで
ひとり 聴く
静かに 満ちてくる この ひびきを