良いパーティー音楽の条件とは |
社交ダンスの音楽は使われる状況によって求められる性格が異なります。 プロのダンサーがフロア一杯に踊るデモンストレーションの音楽、上級者が技を競い合う競技会の音楽、多くの アマチュアの方が楽しく踊れるパーティーの音楽、ダンスを習い始めた人が練習にステップを踏むための音楽、まだいろいろあるかもしれません。それぞれの場面を演出するのに最も適した音楽があるはずです。
ここでは、中級クラスのアマチュアの方々がパーティーで踊るという場面にふさわしい音楽について考えてみることにしましょう。 1.演奏速度 ダンスを気持ちよく踊るために最も大切な要素は音楽の速さです。 種目によって標準テンポといわれている速度があります。 でも考えてみると誰を基準にした標準なのでしょう。 私のような一般的アマチュアダンサーが集まるダンスパーティーでは、日本のダンス音楽CDの標準テンポは種目によっては、少し速すぎるように感じます。 また、アマチュアの競技会で演奏される音楽も、最近は少し遅めになっているようです。 パーティーでは何曲も続けて踊るのですから(特に人数的に少ない男性の方)、あまり必死にならなくても楽についていける程度、あまり汗をかかずに踊れる程度の速さが望まれます。 2.演奏時間1曲の長さはあまり短かくても物足りないし、逆に長すぎると疲れるし、飽きてしまいます。 せいぜい2分から長くても3分までといったところではないでしょうか。 ただし、クイックやチャチャチャ、ジルバ、ジャイブなどの速い種目は体力を使いますから2分から2分半と短かめにし、ゆっくり踊れるワルツ、スロー、ルンバなどは少し長めの2分半から3分くらいでも良いと思います。 すごく素敵な曲でも原曲が長すぎる場合は途中で切ってしまいましょう。 でも、いい気分で踊っているときに音楽が突然プツッと切れたら驚いてしまいます。 だんだん音量を下げ、ゆっくりと小さくなって聞こえなくなっていくように調整するとよいでしょう。 この処理をフェードアウトといいます。 フェードアウトは12-15秒くらいの間に音が弱くなって消えていくのが適切です。3.配列音楽の配列はそのまま踊る種目の順となります。 同じ種目の音楽が繰り返し流れるのはいけません。モダンばかり、ラテンばかりが何曲も続かないように、できればモダンとラテンが交互に並ぶようにすると良いと思います。 パーティーで1人の相手と2曲踊ってパートナーチェンジをすると、モダン、ラテン1曲ずつ踊ることができます。また、速い曲が続かないようにすることも大切です。 チャチャチャ、ジャイブ、ジルバのような速い曲は体力を使います。 モダンではクイックが速いのですが、なかなかパーティーでは踊れません。 多くの人はクイックの音楽でジルバを踊るため、フロアの流れが止まり、クイックでその間をぬって踊っていくのは難しくなるからです。 速い曲は1曲踊っただけで足が疲れ、汗が出てきます。速い曲を連続して踊ると足は重くなり、息が切れ、すぐに一休みしたくなってしまいます。 パーティーでは男性が女性より少ないのが普通ですから、男性に一休みされては女性の踊る機会がますます減ってしまいます。 体力を使う種目の後にはゆっくりした一息つくことのできる種目にすれば疲れも回復し何曲でも続けて踊ることができます。 種目ごとのかかる頻度にも気を配ります。 ワルツやルンバは平均的なダンス愛好者が最も好んで踊る種目ですから、多めに配分します。 タンゴやチャチャチャはそれより少し減らし、サンバは30分に1回以下で良いでしょう。 以前はサンバがかかると一斉にフロアが空いたものですが、最近は結構踊られる人が増えてきたように思います。 4.曲間の空白の長さ最初にパーティー用の音楽集を作りはじめたころは、曲と曲との間にパートナーチェンジの時間を入れた方が良いと思い、12秒くらいの空白を入れました。 1曲踊り終えて、相手に礼を述べ、次の相手を探して申し込んでフロアまでリードする。 この間に必要な時間は、自分でやってみると10秒以上はかかったのです。 ところが、空白時間が長いとパートナーチェンジをしない場合には間がもたないのです。 次の音楽が始まるのを2人で耳を澄まして待たなければなりません。 何か、盛り上がった気持ちがさめるのを感じます。また、曲と曲との間に相手を誘い、フロアに出たところでかかった種目が、相手が全く踊れない種目だったりすると、2人揃ってフロアの外に退散しなくてはなりません。 相手が踊れない時はまだいいですが、誘っておいて男性が踊れないのはすごく恥ずかしいものです。 だから、次の音楽が早めに流れ始める方が良いという結論に達しました。 今は曲の間の時間は4〜6秒くらいにしています。 その方が一休みする男性が少なくなります。 曲が流れ始めてからゆっくり次の相手に申し込んでも十分です。 種目が分かってから安心して申し込んだり、受けたりしましょう。 |
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