アメックスのコールセンターが豪州にある1 (2006年09月30日)
アメックスは日本語のコールセンターをシドニーにおいている由。また、アメックスの日本の顧客の請求書はシドニーから送られているらしい。

昨日のテレビでチラッとこれに伴う問題を報道したいた。
現在こちらのこの種の仕事の最低賃金はA$41,850(370万円ほど)だがアメックスはオーストラリア政府とA$36,000を認めさせる密約を結んだらしい。

アメックスとしては最低賃金を守ったら競争力がそがれて中国など他の国に移さざるを得ないということだ。シドニーには日英バイリンガルの日本人、オーストラリア人でこの賃金でも良いという人は結構多いようでマーケット原理に任せれば問題ないと思うがなかなかそうも行かないようだ。

この国は米国などとも同様インドなどのオフショアにいろんな仕事を出しているが一方で日本から日本語関連の仕事を受託しているとは知らなかった。

尤も私も日本のお客さんから貿易関連の業務をオフショア受託しているということにになるのかも知れない。(まあ、単純にアウトソーシングを受けているということでしょう)
 アメックスのコールセンターが豪州にー2(2006年10月3日)
先日上に書いたアメックスのコールセンターの件でちょっと了解違いがあった。

オーストラリアでの雇用を守る為に連邦政府との間でアメックスのコールセンターの従業員にしはらう最低賃金を守らなくても良いという密約があったように書いたが、その後報道された新聞記事などを読むと必ずしもまだ決まったわけでも無い。

具体的には日本人を対象にアメックスがスポンサーになってオーストラリアでこの仕事の為に滞在する長期滞在のビジネスビザ(サブクラス457)を新たに何人か申請しようと言う計画があって政府に相談してそれが検討中の由。

相談を受けたビザを管轄する移民省はコールセンターが最低賃金以下でビザを認めたようにも見えたが、まだ決まった訳でもなく、各方面からの批判もあり、雇用に直接影響するニューサウスウェルズ州の首相に意向を尋ねている由。

このビジネスビザの条件は「その仕事が十分な技術や能力が必要で、オーストラリアでは代替できるもので無いことが必要」とのこと。

このビザの条件となる最低賃金がA$41,850、ITや通信関係は$57,300とのことだが、今回のアメックスの計画は最低条件を下回る。最低賃金を守れば採算が取れなくなってシドニーでは存続できず中国に移さざるを得ないというのがアメックスの説明(脅かし)。

これを下回る賃金を認めることはオーストラリアの労働条件を悪くし外国人に職を奪われるので認めるべきではないという声があるのは当然である。

コールセンターはアメックスの日本のプラチナ会員対象とのことで、変な日本語で対応されても、日本語がそこそこ出来ても日本の文化や習慣に詳しくない外国人に対応されても困ると言うのがアメックスの気持ちのようだ。

コールセンターは2002年からシドニーに移ったが継続されるかどこかに移るかどうなるか興味あるところである。

2002年と言えば豪ドルの為替レートが66円台で同じ賃金でも日本円に直すと今ではかなりコストアップになっている。

因みにA$41,850は最近のレート(88円)では約368万円、2002年の今日のレート(66.85円)だと280万円である。

コールセンターを日本からオーストラリアに移したときより一人年間88万円のコストアップ。アメックスの気持ちはよく判る。

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