第10の話
薬の飲み方での勘違いがあります。(私たちは常識だと思うのですが)
よく風邪をひいてきた時に、当院では4日分を処方してもたせます。やはりあるおばあちゃん、気がつくとピッタリピッタリ、4日ずつ薬を持っていくのです。ある日、おばあちゃんに「どうしてそんなに風邪薬を持っていくの?診たところ風邪の症状がないみたいだけど」 するとおばあちゃん、「この薬を飲むとよく眠れてね。」「・・・・・・・・」
第9の話
よくいるお年よりの患者さんの話。あるおばちゃんが湿布がほしいといったので、3袋処方してあげました。すると2日たってまたほしいといいました。たくさん貼っているからとの事でまた追加してあげましたが、一緒にくるもう一人のおばあちゃんが次の日に湿布がほしいと言い出しました。でもこのおばあちゃんは、今まで腰が痛くなったことがなく湿布も初めてだったので問いただすと、孫が先日急に湿布を必要になり、前のおばあちゃんに借りたので、返すから必要になったとの事。???
第8の話
コスモドクターという高周波治療器を販売している会社があります。ある町内の空家を借りて、無料で肩や腰に電気をかけ,50万円以上するその機械を売る商売です。無料でかけてもらっているうちに、催眠療法と同じように売ってしまうのです。狙うは、小金を持っているお年よりでうちの患者さんも引っ掛かりました。そんな大金を払うのなら、うちで何百回通院できますか?
第7の話
太っている人でよくせっせと歩いている人がいます。私は、良くない事だと思います。いや危険です。私も1年前までは、体重が86キロありました(今は68キロですが)。その時にどうやったらやせられるか考え、いろいろやりましたが、結局食べない事に落ちつきました。ダイエットをしているときはつらいですが、痩せた後の楽しみを思い浮かべて頑張りました。おいしいものを食べて、運動をして痩せる。そんな事は、絶対できません。痩せたいなら、食べるな。食べるなら、太るぞ。ですね。
第6の話
うちにくるお年寄りの患者さんは、待合室が社交場です。朝は1時間も前からやってきて、今日は1番だったとか、3番だったとか一喜一憂しています。あるおばあさん、腰に電気をかけに毎日来てくれていますが、ある時5日間ぐらいこなかった日がありました。次の日どうして来なかったのかたずねたところ、風邪をひいてしまって大事を取って家で休んでいたとのこと。そんな時こそ、医者にかかりなさい。
第5の話
私の父は、3年前に糖尿病からくる心筋梗塞でバイパス手術を受け、九死に一生を得て現在に至っております。そんな大病をしたので、健康に気をつけて日々を過ごしていると誰もが思っていますよね。母親も食事に気をつけタイヘイの糖尿食を宅配で頼むほど神経を使っています。最近私も気がついたのですが、母親が留守のときは、部屋でこっそり煙草を吸っているようで、誰かがくると慌てて煙草を消すようです。また、近くのお店で菓子パンを買って食べているのを何度か目撃されています。しかしそれ以上にすごいのは、その事を母親が知っている事です。孫悟空を見る観音様ですね。恐れ入りました。
第4の話
最近流行っているものにウォーキングがありますね。うちの周りの田んぼ道を夕方になるとせっせと歩いている人をよく見かけるようになりました。あれは、何かおかしくありませんか?何かに取り付かれているようで、まるで新興宗教の修行のようです。みんながみんな同じような服を着て、同じスピードで挨拶するでもなく、怖い感じがするのは私だけでしょうか。
第3の話
もう2,3年前の話ですが、ある家族の2歳の子が水疱瘡になってきました。1週間後、その上の子が同じ症状でやってきました。下の子の場合、ほんのちょっとの水泡だけで発熱もほんの少しだったけれど、上の子は体中に水泡ができ、高熱が5日ぐらい続き大変でした。そのすぐあとお父さんが、全身真っ赤で来院。勿論入院させました。その後その家族に3番目の子ができたという話は聞いていません。(わかるかな?)
第2の話
ある日胃のレントゲンを撮ってくれという患者さんが来ました。私が、今日は食事は何も摂っていませんね、と話すとハイというものですから、早速バリウムを飲んでもらうと、何と水が胃の中にたくさん入っているではありませんか。私が怒ってそのことを指摘すると、その患者さんは、先生は食べていませんかと聞いたので、私は水は飲んできたけど物は食べていないので、ハイと答えました、と言いました。確かに、自分で思わず納得してしまいました。
第1の話
ここだけの話しですが、うちの患者さんで困った人がいます。肝臓が悪くて、毎日せっせと通って肝臓を良くする注射を射っていて、関心関心と思っていたのです。しかしある日、往診の途中でビールの自動販売機でビールを買って飲んでいるのを見つけてしまいました。それからというもの時々買っているのを目撃して、ついこの間周りをキョロキョロしている彼と目が合ってしまいました。お互いにバツが悪かったです。それからも彼は、毎日注射を射ちにきています。