モラトリアム(2017.4.26)
□ 2016.7.30、日刊SPAの記事をYAHOOニュースで読みました。     「最近、問題になっているのは大学を卒業しても就職先がないということ。そのため、卒業後に大学に   入りなおしたりして、勉強を続けるしかない若者が増えている。モラトリアム期間が非常に長くなっていて、   進学率を押し上げています」(韓国の大学関係者)   全文 □ 「モラトリアム」とは、「しばらくの間やめること」   心理学者エリク・H・エリクソンによって心理学に導入された概念で、本来は、大人になるために必要で、   社会的にも認められた猶予期間を指す。   日本では、小此木啓吾の『モラトリアム人間の時代』(1978年(昭和53年))等の影響で、社会的に認められた   期間を徒過したにもかかわらず猶予を求める状態を指して否定的意味で用いられることが多い。 □ 語源   語源はラテン語の "mora"「遅延」、"morari"「遅延する」。   これが英語のmoratory(支払い延期の)という意味の語になった。 □ 日本語で表現すると、文脈によって言い換える言葉が変わります。  ・金融関係であれば「債務支払猶予」「支払い猶予期間」など。  ・法律関係であれば、「一時停止」「凍結」など。  ・心理学関連の場合、「猶予期」ですが、「青年期に自己確立を達成するまでの猶予期間」とか   「責任を先延ばしした心理状態」といった説明を加えた方がいいかもしれません。 □ モラトリアムの理解度   国立国語学研究所の2003年掲載の情報によると、「モラトリアム」の理解度は国民の全体の25%未満だそうです。
いきいき自己実現