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摩訶摩訶
― コルムのじひぶかいバグMIX ―
【ストーリー】
人知れぬ山奥で、ひそかに、悪魔の研究を続ける、
悲運の天才科学者マカマカ博士。
すべての惨劇は、そこから始まった・・・!
ある日、突然・・・
僕たちの平和な街が襲われた!
パパが・・・!ママが・・・!
ガールフレンドが・・・!
立ち上がれ!友よ!
悪の野望に燃えるマカマカ博士を倒すために!
【基礎知識】
初めに断っておくと、このゲームはクソゲーではない。
バカゲーですよ?
本当にSFCのRPG史を変えるレベルで
驚くほどに完成度の高い
バグ・・・カゲーですよ?
そのへんを間違えないように。
【序章】
とりあえず、コトの始まりは主人公たちが住む
『ふるさとタウン』が謎の落雷に襲われる。
そして、当然自宅にも落ちるワケだけど
なぜか2階を貫通して1階にいる両親にピンポイントで直撃。
その結果、両親はミジンコに姿を変えられてしまう。
そこに、駆けつけてくれたガールフレンドは
「れれれ!なにこれ!? これが○○○ちゃんのパパとママ!?
なんとなさけない かわりはてたすがたなの!」※原文ママ
言うだけ言ったら帰った。
キサマ、何しにきた。(;゚Д゚)
という事情から、主人公の両親を元の姿へ戻すことが大筋の目的となる。
【旅立ち】
それじゃ、セオリー通りに身支度などを。
身近なタンスを調べるとトランクスが。
・・・ふむ。
ベッドを調べると パンティが。
・・・ふむ?
・・・とりあえず装備しておこう。
そのほか、家の中には金の延べ棒が9本もあった。
割とお金持ちらしい。
全部売れば13,500S(シルバー)になる。
ちなみに、この時点で店売りの武器は10〜100S程度。
開始数分でブルジョワになったが、これではあまり意味がない。
しかし、蝋細工の剣ってなんだよ。
垂らして「熱いッッ!」とかやるのか。
精神的にはそこそこダメージがありそうだけど。
次は、街の被害状況を確認がてらガールフレンドの家へ。
そして、自室にいたガールフレンドに
「あっ!○○○くん!きゅうかんちょうのきゅうすけから
はなしはきいたわ。パパとママが大変なんだって?」※原文ママ
キサマ、さっき本当に何しにきた。(;゚Д゚)
微妙に得心のいかぬままハナシを聞いていると
両親を元に戻す方法は彼女の父である『パスカル博士』が
知っている可能性があるという。
そして、肝心の博士は会議のために空港に向かっているところ。
そんな感じでようやく街を出て冒険の旅へ!
【摩訶摩訶ワールド】
街を出てさっそく敵が現れた。
RPGのセオリーとしては、最初は非常に弱いモンスターがでる。
ようするにザコ。
このゲームでも例に漏れずザコがでた。
しかし、そこは摩訶摩訶。
名前がザコ。
もう少し考えてやれよ。
泣いているじゃないか。
ちなみに、今後彼らは様々なパワーアップをして
プレイヤーの前に立ちはだかる。
ザコたいちょう
とくしゅザコ
女ザコ
スチュワーザコ
ていさつザコ
はぐれザコ
プラチナザコ
ザコぐんそう
アトミックザコ
etc.
・・・悪意を感じる。(´д`;)
しかし、ザコとはいえ、敵はそこそこ強い。
体力が減り、休息をとるべく宿屋へ。
ちなみに、お金が足りない場合は
「おや?おかねがたりないようですね。
かわいそうですから こんかいはこれでおとめいたしましょう」
※原文ママ
同情するなら金をくれ。
【エアポート】
ようやく空港に辿り着き、パスカル博士を探すわけだけど
博士はすでに飛行機の中。
急いで乗り込もうとする主人公に係員はチケットを用意しろと言う。
「とうじょうけんもかわないで はいろうなんて あまいよ〜ん!」
※原文ママ
当然といえば当然だ。
しかし、無性にイラッとするのはなぜか!
・・・いかん、カルシウムを補給しなくては。(#゚Д゚)
大人しくチケットを買いにカウンターへ向かったけど、
肝心のチケットは売り切れで買うことができない。
はて、どうしたものかと途方に暮れていると、
荷物置き場に違和感のある箱がひとつ。
箱を調べると中から声が!
「やあ!おれ せかいをほうろうしている さすらいのジョニーってんだ。」
※原文ママ
愛媛みかんのダンボールを身にまとうその男は『ジョニー』と名乗った。
彼の話では、飛行機のタダ乗り(犯罪です)なんて簡単らしい。
そして、言われるがまま隣のダンボールに入ると
そのまま貨物として飛行機へ乗り込めた。
怠慢な職員に乾杯。
ちなみに、ジョニーのダンボールは変装用ではない。
れっきとした防具である。
歩ける寝袋とか、そういうのかもしれない。(;゚д゚)
そして、ようやくパスカル博士に会えるってとこで
飛行機がマカマカ団に乗っ取られた。
では、さっさと敵をせん滅してパスカル博士の話を聞こうじゃないか。
たいして強くもない敵を倒すと、次は
飛行機が1号と2号に分離!
・・・ではなく、ちょうど博士の足元付近で真っ二つに分かれてしまった。
そして、博士が乗っていた飛行機の前方部分は空中で爆発。
主人公たちが乗っていた後方部分も制御を失い南東へと墜ちていく。
・・・・・。
画面から消えてしまった。(´д`;)
そして、素知らぬ顔で北西からご入場。
・・・ふむ。
なにぃぃぃ!Σ(゚Д゚)
星を一周してきやがりましたよ?
ジョークなのか、マジメなのか。
ほんと摩訶不思議。
【これからの旅】
墜落した場所は南の島の付近だったようだ。
そこで意識を取り戻した主人公に、南国の王からお呼び出しが!
謁見の間では王と呼ばれる男が待っていた。
そして、その横には姫らしき人物もいる。
名は『シンシア』
何かの呪いを受けているようだ。※違います
王と呼ばれる男は立ち上がると島の伝説を語り始めた。
「ある日、空から伝説の戦士が降ってくる。
その男は島の王女と結ばれる。島も男も幸せになれる。」
・・・嫌な予感がする。
「シンシアと結婚してくれぬか?」
・・・ほーら、きた。(´д`;)
選択肢が『はい』『いいえ』とあるけど
『いいえ』を選ぶと
「なにぃ!わしの娘が嫌だというのか?許せん!」
「なあ、もう一度考え直してくれんか?」
『いいえ』
「なにぃ!わしの娘が・・・(以下略」
そして
何かの呪いを受けているようだ。※違います
外見による差別はダメ、絶対!(残された良心)
主人公はこのまま南国の王となってしまうのか!
いっしょに飛行機に乗っていたジョニーはどうした!
パスカル博士の消息は!
ミジンコになった両親は元の姿に戻れるのか!
何より、このゲームは始まったばかりだというのに
この虚脱感!
続きは、これを見ているゲーマー諸君の目で確かめてくれ。
俺は、もう・・・ダメだ。○| ̄|_
【バグってハニー】
さて、摩訶摩訶といえば大量のバグで有名なわけだけど、
どれだけスゴイんだというのを、一部抜粋して書いておく。
1. フィールドで主人公以外の特技が使えない
2. レベルアップで一定の守備力を超えると以後守備力が減っていく
3. お助けキャラの回復で即死
4. 高確率でフリーズするダンジョンの存在
5. エンディングのスタッフロールの文字がバグって読めない
ホント、最後まで気を抜けない。
【総評】
話そのものは、バカっぽいけど憎めない。
一応、最後はそれなりに納得のいく話で、
立派なハッピーエンドだと思う。
ラスボスについては他サイトでも語られているから
ここではあまり触れないでおこう。
とにかくRPG史に挑戦したラスボスではある。
パッケージにラスボス出てるけど。
ほんと、すげぇ・・・。(´д`;)
〜 あとがき 〜 今回は、シグマ商事の伝説「摩訶摩訶」からフィールドのテーマと 通常戦闘の曲をアレンジしてみた。 フィールドの曲を聴いているとなんだか元気でてくるような気がするし、 戦闘の曲は普通にカッコイイ!(´―`) このゲーム、内容では色々叩かれているけど、音楽は知久光康(J-WALK)氏で 実はこっそり名曲揃い。サントラがあったら欲しいくらい。 キャラデザインの相原コージ氏もバカゲーを作らせたら相当ハイレベル。 こうやって、底力のあるスタッフに支えられて制作された摩訶摩訶は名作に なるはずだったんだけど、何故かクソゲーの殿堂入りを果たしてしまった。 まぁ、何故もなにも、バグだらけが一番の原因だと思うけど、実際のところは 任天堂への提出日までにバグ取りが間に合わず、とりあえず出してみたら 通ってしまったというのが事実らしい。マジか・・・。(´д`;) しかし、この戦闘の曲をバックにバカっぽい戦闘が行われていたわけで、 このギャップがこのゲームの魅力を高めてくれているのかもしれない。 今更SFCを起動できる人は少ないと思うけど、チャンスがあればぜひとも 触れてもらいたいゲーム。 未曾有のゲーム体験が待ってるよ!(´―`) 2014.4.14 RAYSLAY |
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