本尊につながる通路では前ページにも書いたが、真剣に神に祈りを捧げている。おおむね輪になり、香を焚き、供物を供え、口々に経文を唱えている。時折、輪の中で踊りが咲く。こちらの踊りはダンスと言うより舞いと言った感じで、あくまでもスローで頑である。薄汚れた黄、茶、白塗りの建物、床に置かれたロウソク、その周りには供物である花環をちぎった物が散乱している。ロウソクと小さな電球で照らし出されるこのシーンを目にした時、正直、僕は鳥肌がたってしまった。その位、厳粛なムードが漂っていた、この人達にとって神がいかに身近な存在であり、どんなに大切な者なのかを痛感させられてしまった。そして本来の祭りの姿を、意味を見たきがした。彼等の祈りは朝まで続くという。