花  季
作詩 大木 実  作曲 川崎 祥悦


嘆きもなく
驕り(おごり)もなく
この世の日の暮れを
静かに咲いている花花を仰ぐ
花花を仰ぎつつ
耐えねばならぬ哀しみや 生きねばならぬいのちをおもう

あさゆうの暮らしの埃によごれず
短かったから
短かったから美しかったのだ 花花のように
花花は
としどしにひととき咲き 私たちは
花花のしたで別れ それからふたたび会わなかった